UCとは


UC(
潰瘍性大腸炎 Ulcerative Colitis)とは、主に大腸の粘膜で炎症が起き、血便、下痢、腹痛、発熱、体重減少などの症状を起こす病気です。まだはっきりとした原因は解明されていませんが、「自己免疫性」 の病気ではないかと言われています。むずかしい言葉ですが、要するに人間がもともと持っている、ウイルスなどに対抗する「免疫機能」が誤って大腸を攻撃し てしまうといったイメージです。他にクローン病というUCと似た病気がありますが、それと二つ合わせてIBD(炎症性腸疾患)とも呼びます。ざっくりと説明するとこんな感じです。
※当サイトの方針として、一般的な情報については省略していきます。詳しく把握されたい方は、このサイトにリンクしてある他サイトさんがより詳細にご説明なさってます のでそちらを参照していただくか、UCについての本もたくさん出版されていますので、数冊購入してみることをオススメします。

UCの症状


 一般的には、血便・下痢、重症化すると腹痛・発熱・体重減少が起こると言われています。
管理人の経験上、血便などの症状がある時は、必ず体がダルくなります。朝が起きれなくなったり、倦怠感があったりで、なんだか生活にハリがなくなります。患者のみなさんの多くはこのような経験があるのではないでしょうか。疲れ
 私は最初、血便によって起こる貧血が原因の症状だと思っていたのですが、これは間違いでした。人によっては、血便で貧血になる方も多くいるとは思います が、私の場合は血液検査で貧血の値が出ることはほとんどありません。ではなぜ体がダルくなるのか。これは腸内の炎症を修復するために、体ががんばっているから起 こるのです。UCによる症状で体重減少が起こりますが、これは腸内の炎症を治すために体が相当なエネルギーを必要としているからです。食べ物を消化するた めに食後に眠くなるのと同じですね。体がエネルギーを必要としているのに、腸に負担になると思って少量のお粥や栄養ドリンクだけで済ましてしまっては、体 が持ちませんよね。なので、あまりに重症なとき以外は、炎症時でもたくさんカロリーとたんぱく質を摂取することが大事です。


医学的な治療法


 治療法は主に、基本となる「投薬」に加え、「透析」、「外科手術」の3つです。
投薬は主に、経口剤と注腸剤(おしりから注入する薬剤)の2種類があり、それぞれに違う成分を使用した製品が数種類あります。注腸剤は経口剤に比べ副作用 が少ないと言われています。外科手術は、UCにおいてあまり一般的ではありません。なぜなら、一部分を摘出しても他の場所で発症する可能性が高いからで す。
 さて、UCにおいて透析とは血球成分除去療法のことを言います。この方法は、UC患者でもまだ知らない方もいらっしゃると思いますので、すこし詳しく説明します。

 血球成分除去療法とは、透析を使って血液を体外の機会に通し、炎症が起きる原因になる免疫細胞を除去してから体内に戻すという治療法です。白血球除 去療法と顆粒球除去療法の2種類あります。2001年から保険適用が実施されている割と新しい治療法です。これらの治療法は人によって劇的に効果を発揮し たり、しなかったりと、かなり状況に左右されるそうです。管理人の場合は白血球除去療法を実施したあと1年間、考えられる限りに不摂生な生活を 送っておりましたが、まったく再燃せず、封印から解き放たれたかのような1年間を送ることができました。(しかし、あまりの不摂生によりその後再発。)もちろ ん、この治療法も根本的な治療方法とはいえません。血球成分除去療法のあとにどのような治療をすべきかなど、まだ課題が残されています。
 もしまだ血球成分除去療法を試したことがなくて、投薬ではなかなか結果がでないと思っている方は、このような治療をしてみたいと、かかりつけの医師に相談してみてもいいかと思います。また、保険の適用には回数制限がありますのでご注意ください。

 血球成分除去療法をするにあたって、注意点があります。それは血管の太さです。この治療に使う注射針は、一般的なものより格段に太いの です。なので、女性や体格の小さい男性またはお年を召した方などは、血管が細すぎて上手く血液を吸い出せない場合があります。管理人の場合もそうでした。 腕の静脈(表面に出ている血管)で血液がとれない場合は、足の付け根の血管か腕の動脈(表面からは見えない血管)を使うそです。私は腕の動脈を使いまし た。通常より太い針を腕の奥に押し込むのですから、それはもう叫び声を上げるほど痛いで す。私は5回やる予定のところを2回でギブアップしました。怖がらせてしまってすいません。でも、腕の静脈が使えない場合は、痛みを我慢するほかありませ ん。ですので管理人は腕を鍛えて血管を太くすることを心がけています。血管を太くする方法は『体調をととのえる』で記載します。

 UCの治療法は、この十数年間で飛躍的に向上してます。これからも新しい治療法が生まれる可能性が高い分野です。現在、微生物などをつかった治療法が臨床試験中だという情報もあります。より安全に効果的な治療法が開発されることを期待したいですね!

inserted by FC2 system